ルノー、PSAの4速オートマ
久しぶりにオートマチックのお話し。
ルノーではDP0、PSAではAL4という呼称の4速A/Tで、
巷ではあまり評判良く無いですが概ね故障パターンは決まってます。
ただ、酷使されてるのにノーメンテで、完全滑ってるパターンはダメですよ~。
(バックするけど前進しないとかはダメ×)
トルクフルなA/Tで自分は全然大好きになりました!(^^)!
現に当方の代車達はこの4速A/T。
すでにみんな10万キロオーバーで1台はもうすぐ20万キロですが、
今のところ大きく壊れる不安はありません。
定期的に良質なATFでの交換と、
バルブボディーO/H済で今後も大丈夫だと思います。
(絶対ではないでしょうけど)
20万キロ近いルーテシアはまだバルブボディーO/Hやってないんですが、
まだ絶好調なんですよね~♪
ユーザーさんからも
「同じA/Tですか?」とか「A/T調子イイですね」って言われます(^^)
やることやっておけば全然怖くないっていうのが
どんなクルマのA/Tにも言えることではないでしょうか。
さてさて、
前置きが長くなりましたが
おフランス4速A/Tの不調でもイレギュラーな不具合です。
クルマはプジョー308ハッチバック。
このAL4やDP0で多い故障パターンはA/T警告灯点灯で3速固定なんですが、
(寒い時期に登坂路でアクセル踏み込んだ時というパターンがまた多い)
今回は警告は出てません。
なので、テスター上も故障コード無し。
不具合現象は
スタート時1速~2速変速時のシフトショック。
シフトアップ時のみでダウン時は問題なさそう。
シフトショックといっても人それぞれ感じ方も違うと思いますが、
明らかにショック大。
わかりやすく言うと、
不意に背中を片手で押される感じでちょっと首がムチ打ち気味になるくらい(^_^;)
多分、1速からいきなり2速ロックアップ(直結)で変速している感じですね。
正常時はショックが過大にならないように1速から2速は若干滑らせながら変速して、
そこから2速のロックアップ⇒3速ロックアップ⇒4速ロックアップというパターンです。
2速スリップ~2速ロックアップは瞬間的ですが、
よくよくタコメーターと変速する感じを観察していると5回変速しているように感じると思います。
油圧を観察するとライン圧(メインの油圧)がECUの指示圧より低い。
やはりいつものソレノイドバルブに問題がありそうな感じです。
初めてのユーザーさんでしたが、
ATFは定期的に交換(車検毎)されてこられたとのこと。
走行距離は10万キロオーバーでしたが、
それならA/T本体は大丈夫だろうという事でバルブボディーO/Hの方向で話を進めます。
しかし、この時すぐにお預かりできる状態ではなかったので
後日お預かりすることに。
で、
ちょっと実験的にテスト用のコレ☟をお貸しすることにしました。
シルキーユニット( ̄ー ̄)ニヤリッ
この不思議な箱。
バッテリーの+-に接続するだけの簡単設置なんですが、
色々不思議なことが起こります(^^)
その昔、ホット〇〇〇マとかコンデンサータイプの同じような商品がありましたが
排除命令が出てからすっかり見かけなくなりました。
コチラの不思議な箱は単なるコンデンサーとかではないらしく、
クルマのECUやその他電装品に溜まった静電気等邪魔なものを削減して
ちゃんと動かしてやろうというコンセプトのモノらしいです。
詳しくはコチラ☟
実は10年くらい前にも今回の308と同様の症状のクルマがありまして、
そのクルマはVWゴルフⅢだったんです。
走行は確か3万キロ台と少なかったんですが、同様に1速~2速でのシフトショック過大でした。
ATFは未交換だったようで、フィルター換えて複数回ATFも交換して体感的に3~4割くらい改善。
さらにアーシングで大体体感的に6割くらい改善したんですが、
やはり最終的にバルブボディー交換かなぁ~なんて思っていたんです。
ちょうどそんな時にある業者さんが来ててこの不思議な箱を試してみないかって言われたんです。
私「こんなモノで故障が治るんだったら整備士はいらん!」って半分キレ気味で言ったんです(笑)
業者さん「まぁそう言わずに試しに付けてみて(^_^;)」っていう事で、
早速取り付けてその業者さんと同乗走行することに。
走りだして最初の1~2速の変速の時にドンッってショックがありました。
私「ほらね( ̄‐ ̄*)治るわけがない」
業者さん「一旦路肩に停めてください」
私「ハイハイ・・・」
で、リスタートしてからの変速・・・・・・・・・・・・・・
アレ???
ショックが全然無い~(ー△ー;)エッ、マジ?!!!
ってことで、
それからこっそり(ってワケでもないですが)テストや修理でこの不思議な箱を使ってきました。
まぁオカルトグッズと言われればそういうものなのかもしれませんが、
これはちゃんと効果がある(出る)ものだと思います。
効果があるから逆に怖いこともあるくらい(^^;
この辺のことはまたグラカンの時に書こうかと思います。
そんなこんなであまり万人受けするモノでもないので
ユーザーさんにも積極的にお勧めはしてこなかったんですが、
最近色々思うところもありちゃんとクルマのことやメンテナンスのことを理解して
大事に乗られている方にはお勧めするようにしました。
(って、ほとんどのユーザーさんが当てはまりますが ^^) )
ここ半年ちょっとで随分取り付けました。
最近のクルマはオリジナル状態でアースポイントをちゃんと考えられて設置してあるように思うので、
アーシングってそれほど必要無いのかなぁ~って思ったりします。
否定するわけではないですが、
アーシングには無い効果や保護機能がこの不思議な箱にはあるように思えるので。
+アーシングっていうの最強なのかもしれませんが、
何事もやり過ぎは良く無いというのも経験してます(^-^;
例に漏れずこの308も修理前に不思議な箱を取り付けて
一旦お帰りになられました。
その際お伝えしたのが、
「この不思議な箱を取り付けたことによってシフトショックは軽減されるかもしれません、
しかし、逆に悪い部分が露呈して警告が出て3速固定になることもあります」
「もしくはエンジン系統や別の部分が・・・」
そう、不思議な箱はちゃんとしてる(マジメな)のでw
悪いヤツは悪いって言っちゃうことがあるんです(笑)
以下308オーナーさんがお帰りになって早々にいただいたメールです。
----------------------------------------------------------------------------
先日は車の修理に関するカウンセリングを頂きありがとうございました。
素人の私に解りやすくご説明頂き助かりました。
早速ですが、その後のオートマの調子についてご報告します。
その後、静電気除去装置を装着頂いた後は、1→2速のシフトショックの頻度・程度は、明らかに軽減していると思います。
ビックリです。あれだけ、毎回、シフトショックが発生していたのに、御社工場を出た時から、治った?と思わせるほど、軽減しました。ありがとうございます。
後は、ATを、O/Hすれば全快するのではと期待します。
----------------------------------------------------------------------------
その後修理でお預かりして私も確認しましたが、
明らかにショックは軽減されてました。
体感8割くらいでしょうか。
しかし、若干残ったショックと
この先も調子良く乗りたいとのことでバルブボディーO/Hを実施。
オイルパンにある磁石☟
鉄粉の量がスゴイです(^^;
バルブボディー全体の汚れも結構なモノ。
分解して。
よく汚れてますね~。
ソレノイドに付着した汚れ☟
☝手前の新品と比べると汚れ方が解ります。
この2つのソレノイド、ライン圧用とロックアップ用は交換です。
☝ボルトを洗っただけでもこの汚れ・・・。(1本ずつ洗います)☟
☟こちらはシフトソレノイド洗浄前。
☝洗浄後。
で、このシフトソレノイドのパッキンがふやけたり緩くなっているモノは交換してます☟
全て洗浄後☟
☝こういう針の孔みたいに小さい穴は汚れで詰まり気味になるとよくないですね。
☝ATFは計3回抜き。
右が最初に抜いたモノで左が最後に抜いたモノ。
なので一番左よりも現在(この時点で)はキレイなATFが入っていることになります。
汚れ方からすると2年毎より年1回/1回抜きで交換された方がより良いでしょう♪
いやぁ、ちょっと長くなりましたが
ここまで読んでくれた人はお疲れさまでした~<(_ _)>
ではでは。
by french_garage | 2017-03-18 20:11 | Peugeot